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2007年7月 1日 (日)

脱皮

070701_00230001_1 考える二次会。

隣の同期にセクハラされながら、やっぱりコントラバスが一箇所に集う不思議を目の当たりにしながら。

「悲しさ」は数多くの失敗が原因かと思ったけれど、二次会でよく考えてみました。

 

失敗だけじゃない。この定演が終わることも悲しかったんだ。

春定が終われば、次の冬定は現役最後の演奏会になる。

そういう状況に置かれるのが嫌で、本番はすごく楽しみにしていた一方で拒んでもいたんじゃないか。

時間から逃れることは不可能で、ついにそういう状況に置かれちゃったから悲しいんじゃないか。

 

終わってほしくなかったんだ。

だからしょんぼりしてたんだ。

そう思います。

 

それから「楽しさ」についても考えてみました。

楽しかったのは、4年目にして「コントラバスらしい」音の出し方が分かったからと、「オーケストラ」の風土に慣れてきたからだと思います。

 

その楽器に一番合った「いい音」を出すのはとても難しいです。

ただ音を大きく出せばいいんじゃない。それじゃあ芯がむき出しになってるだけ。ホールで演奏したら通用しない。響きや深みのある音色も必要。

カッパ巻きで言うならば(これは昔からよく使っていた例え^^;)、真ん中のカッパだけじゃダメ。

周りを覆うご飯と海苔があって初めてカッパ巻き。

音にも同じことが言えます。

 

そのためには、弓はどんな角度で・弾く位置はどこで・力はどのくらいで・返しの瞬間はどうするのかetc.

自分及び楽器の特性を理解し、あらゆる条件をクリアして初めて、その楽器の本領が発揮されます。

それを全て掴むのはとても複雑な作業でした。

3年目にしてやっと、今私が出せるベストな音が見つかりました。

コントラバスはまだ4年目なのでとんでもなく幼稚なレベルだってことは分かってるけど、それでも階段を一つ登ったんです。

これを言うとものすごく偉そうだけど、後輩3人はまだそれを掴んでいない。

もしくはご飯と海苔が必要だってことにまだ気付いていない。

それは入団当初の私と似ている。

今の私と後輩3人の「差」を感じました。

対外的な「自慢」じゃなくて、対内的な「成長に対するうれしさ」です。

やっぱり成長したんだな。

 

それからオーケストラの風土について。

私は9年間も吹奏楽一筋だったからその習慣は染みついていて、実は今までオーケストラに違和感を感じていました。

これまで所属していた吹奏楽は譜面台の高さから待機している時の姿勢までキッチリ管理されていた団体が多いのですが、オーケストラは自由です。本当に自由です。特に弦楽器は。

そのギャップに戸惑い、「吹奏楽」と「オーケストラ」の狭間でウロウロして、ずっと悩んできました。

でも、ここでやっと慣れることができました。

確かに伝統はあるけれど、型にはまりすぎず楽に弾けばいいんだよ。

だから「脱皮」です。

吹奏楽が長かったものだから、本当に苦労しました。

 

特別な曲での、特別な演奏会。

いつもより失敗が多くて、完璧主義の私はだいぶヘコんでる。

でも、もうコンクールバンドにいるんじゃないんだから「正確さ」とか「見た目の統一」を意識しすぎることはないんだ。

今私が所属しているのは学生オーケストラ。

第一の目標はやっぱり「楽しむ」ことなんだよね。

本番では無意識のうちにそれを感じ取ったんじゃないのかな。

だからあんなに楽しかったんじゃないのかな。

朝5時までの二次会で、池袋6:50発の電車の中で友達に話ながら、そう結論づけました。

 

役職を引退したからいまいち感慨もないし、練習不足だったし、もしかしたら今までで一番ひどい本番だったかもしれません。

でも、それらを超越した特別な演奏会でした。

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