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2007年12月22日 (土)

一瞬の冬・永遠の幻想

071222_11390001本日朝7時起床。

5時間睡眠は中途半端で、ボーっとする。

現役最後の定期演奏会は、そんな幕開けでした。

自主練のために早起きしたけど、案外普通の時間に大学に着いてしまった。こりゃ即運搬だな。

っていうか4年生少ないじゃん。元・執行だけってどうよ(笑)。

まぁ本来なら4年は運搬免除という特権があるので昼に現地集合でいいんだけど。

コントラバス5台(1台はエキストラさんの)を2人(1人は運搬欠席)に運ばせるのはいくらなんでも可哀想だから。

この団にとってはそれが当然のシステムなんだけど、自分の弾く楽器くらい自分で運ばないと申し訳ないっていうか。

ほーら、私は鬼じゃない(^□^)

 

運搬後、現地集合時間までは余裕があったので4年の威厳(?)を見せ付けるかのごとく駅前の喫茶店へ。

熱々ミルクティーを冷ますためにアイスを入れてもらったはいいけど、濃厚になりすぎて気持ち悪くなった(笑)。

 

071222_12530001今回の会場・所沢ミューズを訪れるのは一昨々年の母校の県大会ぶり、演奏するのは4年前の県大会ぶり。

響きが非常によくて客席で聴いてる分には良いのですが、演奏してる側としてはやり辛い。

自分の聴いてる音は、反響してるものである場合があるから信じられない。

それに合わせていたら、客席では崩壊している演奏にしか聴こえない。

だから、いつも通り弾くわけにはいかないのです。

 

071222_13280001響きがすごいのは、このパイプオルガンがあるからだと思う。

いつものホールにはある反響板がない。

Tubaの時はどの方向に音を当てればいいのか分からなかったよ。

ここすごいよねー。

またこのホールで演奏する機会があるなんて。

そしてコントラバスを弾いているなんて。

4年前の私は想像しただろうか。

 

前回はステリハで力を使いすぎるというミスを犯したので、今回は燃えたら消火することを心がけました。

特に今回はオールロシアプログラムだし、普段のTuttiでも力を相当消耗してました。難しくないけれど、こんなに疲れるプログラムは初めて。

ペース配分が難しいね。

 

 

あっという間に迎えた、現役最後の本番。

禿山とだったん人は文句ない出来。3分の2が頭打ちですからね(笑)。

そして、ついに合宿最後のTuttiやゲネプロやステリハであれだけ感動して泣きそうになっていたチャイ1。

なのに、本番はものすごく冷めていました。

ステリハでは前・中ですらジワっとしたのに、泣きのピークが過ぎてしまったというか。

冷静以外の言葉では表せないくらい、冷めていました。一度たりともジワリと来なかった。

この感情を抑えることに慣れてしまったのかもしれない。

春の演奏会で感じた音楽の中にいる喜びも、全然沸いてこなかった。

演奏が悪かったわけじゃない。今本番に挑んでいるっていう実感が今一つだったのかもしれない。

代わりと言っては何だけど、2・3楽章は吐き気のピークが到来しました。

Tuttiで何度も具合が悪くなったこの2曲。やっぱり本番でもキタ!

これはミルクティーの逆襲か、それともさっき飲んだ緑茶の反撃か。口から胃が出てきそうだ。

でも本番中だから逃げ出すわけにもいかず、最悪の状況。

そこで私を救ってくれたのは音でした。

「現実へと引き戻される音」

誰か咳した。

後ろの人がちょっと動いた。

いつも通り譜めくりの音がする。

本番という非日常の中で、日常を感じさせる音。

それを意識すると、不思議と持ち堪えそうな予感がした。

 

吐き気はともかく、私にとってこの部活は最後の演奏会でさえ涙も流せない程度の存在なんだと思った。本番中、泣けない事実に驚いた。だいぶショックだった。

夏合宿で指揮者の先生に言われた通り、ステージでは涙を見せないのがプロなのかもしれない。そう考えればこれで良かったのかもしれない。

 

高速16分音符は、やっぱり1・2年生の時のように丁寧な練習をしたりすればよかった。舞台上でモノを言うのは練習。この反省は尽きない。

でもトップとして失敗してはならないこと、入るタイミングとボーイングはノーミスでクリアです。

そして、心配していた2楽章冒頭の大事なロングトーンは、タイミングも音程も、また個人としてもパートとしても今までで一番上手くできた。

 

反省のない演奏会なんてない。

人によって、会によってその度合いが少し違うだけ。

そして、成功した部分にも目を向けるべきだ。

 

今の私が何かを達成するためには、何かを捨てなくてはならない。

就活と卒論を捨てるわけにはいかなかった。

それは仕方ない。

 

 

4楽章を終えたあと、盛大にブラボーをもらいました。

これまでは2、3人叫んでるのしか経験したことがなかった(はずだ)けど、今回はそれを上回る人数だったと思います。

この演奏に拍手とブラボーをくれたお客さんたちに、感謝しました。

 

燃え尽きて灰になった本番を終えて楽屋に戻ると、目を疑う物が置いてありました。

私宛のでっかい花束が2つも!!

今までもらった中で、一番の大きさ。

すっごーい(・□・;)

片方はCbの1つ上の先輩で、今回演奏会に乗ってくれたMさんからでした。

徹夜続きという猛烈に忙しい中で乗ってくれただけでも感謝なのに、こんな花束まで用意してくれてすごく嬉しかったです。

 

前回同様、今回もパートリーダー代理を仰せ付かり、運搬を任せて様々なOB・OGに囲まれてレセプションへ。

会場には見知った顔がたくさん。

クラリネットOBで3代上の副団長だったNさんが私のことを覚えていてくれて、ちょっと感激した(笑)。

全然気付かなかったけど、歴代コンマスが勢ぞろいで手伝ってくれてたんだ。

 

このようにエキストラが多いのは音楽性の統一が図れない欠点もあるけれど、縦の繋がりが強くなるという利点もある。

いつまでもOB・OGが演奏会に乗ってくれたり聴きに来てくれたりするのは、エキストラという枠があるからこそなのかもしれない。

また、執行や先生も言っていたけれど、今回はエキストラが増えても「この楽団らしさ」がそれほど失われなかったと思う。

確かに大勢加わって壊れそうになったことに変わりはないけど、その度合いが少し弱くなっていた気がする。

それは正団員がしっかり自分たちの演奏をしているから引っ張る力が強くなって、それにエキストラさんが合わせてくれたから、と捉えることができるんじゃないだろうか。

そういう面でも少し成長したんだろうな。

毎回エキストラさんだらけの中で弾いてる身として、そう感じました。

来年からも乗ることができたらいいなぁ。

そうすれば、皆に会える。

 

 

071223_07560001私はずいぶん多くの人に愛されて、最後の演奏会を迎えられたのかもしれない。そして良い先輩方と、良い後輩達に恵まれたと思う。

 

エキストラで乗ってくれたOBや演奏会に来てくれたOG、そして後輩たちの話を聞いて、心の底からそう思いました。

あ、同期のありがたみは2年生の時に実感済みなので省略(笑)。

これから卒演に向けて思うところは色々あるだろうし。

 

去年と今年の団長が挨拶で「この団らしい演奏会をする」ことを語っていました。

人数や技術は、上を見れば切りのない世界。

その面で勝負をするのは些か無謀であり、目指すのはそこじゃないんだろう。

ナンバーワンじゃなくてオンリーワンってことか。

 

 

これだけ色々振り返っておきながら、やっぱり本番の記憶が鮮明じゃない。

今日は夢の中にいるみたいだった。

文字通り夢中で、よく覚えてない。

あの曲は冬の日の幻想だから。

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コメント

>でもトップとして失敗してはならない
>こと、入るタイミングとボーイングは
>ノーミスでクリアです。
>
>そして、心配していた2楽章冒頭の大事な
>ロングトーンは、タイミングも音程も
>また個人としてもパートとしても今まで
>で一番上手くできた。

そぉですかね?当日前列右手で聴いてましたが、バスは音量がほしい時に聞こえてきてくれませんでしたねー。バイオリンは上も下も重厚感あってなかなかでしたが。音程もバス(か低管)がオケの音を濁している部分が多々あったかと。
ボーイングは間違うことなんてあるんですか?タイミングはバスなら最低あわせてほしいですね。
守りを固めるのは大事ですが、守ってばかりで「成功しない」のは、攻めて失敗するよりたちが悪いですよ。

投稿: とある観客 | 2008年1月16日 (水) 00:09

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